鈴が咲く【前編】




そうやって
とりあえず上手く回るように指示をだし、
先に行った誠を追うように屋敷の中に入る。



救護の者達が
もう御老主の手当てを始めているはずだ。








もし……これで御老主がすぐに目を覚まし、
自ら命令するようなら…
今俺が出した指示は撤回されるだろう



そうして愚痴を言い合いながら自分本位な指示を出したら……
もう、燈兜も咲...鈴も、式たちも
ほぼ確実に見つからない。


時間がかかればかかるほど残留している証拠や術のあとは少なくなり、
燈兜達に
自らを隠す時間を与えることになるから。








……願わくば、動けないでいてほしい。


そう思ってしまう。













亮side end


< 484 / 568 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop