鈴が咲く【前編】



ピリ、と空気が千切れそうに張られる



「っっ…」

「咲、俺らは…!」



ふぅ…と息を吐いて下を向く。


「…は?
咲?誰のこと?」

ぱっと顔を上げて嘲笑の顔で。








「知らないんだけど。」

すっと落としたトーンと同時に
柳と楓が腰を落としてジャリ、と砂がなった。




舞い上がった髪が一層大きくはためいて、
後ろの2人が踏み出そうと足に力が入った瞬間。














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