君への距離~僕らの未来~


「もしもし?平尾ですけど…」


「おお!杏?


元気か?」



「はぁ…お兄ちゃん?」

杏は呆れた声を出す。




「おう!兄ちゃんだぞ~」



「…なに?」




「いや…あの、アイツさ



よかったな!」





「翼くんのこと?」






「なっ!うるせー!


てかアイツはもう帰ってきたのか?」






「まだだけど?」






呆れて言うとお兄ちゃんと呼ばれた男は嬉しくてたまらない声をあげた。


「そーか、そーか!ははは、やっぱり兄ちゃんと電話してるほうが楽しいか♪」




「そんなこと言ってないし!もー切るよ?」






「待て待て待て!!ところで杏、今度はいつ実家に帰ってくるんだ?翔太に新しいオモチャも買ってあるんだ!庭にも滑り台を建てた!!」




「滑り台ぃ?なに考えてんの!」





「アイツが野球で忙しいならお前ら2人だけでも…いやむしろそのほうが、」






「…」


杏はため息をつく。





「あ!…ちなみに杏の好きなアイスもあるぞ?」








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