恋は残業の後で!


「よしよし、今度はちゃんと目閉じたな」

『いい子いい子』と頭を撫でられてる。

って、私は子供か!

なんて毒づいてる場合じゃない。

「先輩、好きって」

「ん?お前も俺が好きやろ?」

「へっ?」

な、何でバレてるの?

「お前さっき寝言で俺の名前呼んでたやん片平先輩って」

寝言?

「嬉しそうな幸せそうな、ちょっと気色悪い笑い声つきで寝顔がにやけてた。俺はお前とはちゃうさかいに直ぐにピンっときたけどな。あ、俺に惚れてるなって」

「気色悪いって」

めちゃめちゃ失礼だわ、やっぱり。

「照れんでもええ」

いや、照れてるんじゃなく怒ってるんですけど。

「よかったな、こんなええ男に好きや言うてもらえて」

「先輩、ほんとに、あの…その」

私が好きなんですか?

聞きたいけど言葉にならない。

「そやからお前は鈍感や言うんや。いくら教育係りでもな、好きでもない女の残業に毎日付き合う程暇人ちゃうわ。てか、お前以外のみんな気づいてると思うで。俺、別に隠してへんし」

「はぁ?」

みんなって編集部のみんな?

「ほんまにどんくさい奴やな」

『好き』と言われて嬉しいけど何でこんなぼろかすに言われなきゃならないのよ。

「ほら、俺は言うたで。お前も言えや」

な、何をですか?






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