守ります。
駅を出て10分。
雑談しながら彼の目的地まで来た。


「さっきのメモ用紙、いいですか?」


彼がポケットから紙切れを出して私に渡す。
紙切れの会社名を確認する。


「ここで間違いないです」


大きなビルを指差して彼に告げた。


「あっ、そうだ。ここだ。
ありがとうございました。大変、大変助かりました」


大袈裟にお礼を言う彼に笑った。


「いえっ。…じゃぁ~、私はここで」


笑顔で軽く頭を下げてそのまま会社に向かう。





「‥あっ。ちょっと待って下さい」


彼の声で振り向いた。




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