好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
部屋に通され、とりあえずリビングダイニングの隅にバッグを置かせてもらい、真ん中に置かれたガラスの丸テーブルを挟んで、向かい合って座った。


「で、なんだよ話って?」

「……こんなに改まってするほどの話ではないんですが」

「じゃあ菓子でも食うか? あ、茶淹れてなかったな。わりぃ、気がきかなくて」

「ああ、いや。お構いなくっていうか、私がやりますから」

会社にいる時と同様、課長の家でもコーヒーを淹れることが多かった。だから勝手もすっかり覚えてしまった。


「ハイ、どうぞ」

「あ、わりぃな……一応客なのに」

そんなことは気にしない。むしろこれから相談に乗ってもらうのだから、ありがたい。
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