好きじゃないならキスするな!…好きならもっとキスをして。
その後、午後からはなんとか課長もそれなりにいつも通りに私と話してくれるようになった。


それからも、お互いにあの日のことはなるべく触れないようにしていた。

でも、課長があまりにもあの件をなかったことにしようとしてるのが伝わってくるから、それはそれでイラッとして、「課長って、夜は案外、情熱的なタイプなんですね」とか、「仕事は早いけど、夜の方はじっくり楽しむタイプですよね」とか、私からちょっと蒸し返してやることもあった。するといつも、「おい、やめろよ」ってデコピンされた。


そんな風に数日が経ち……、三週間後のことだった。お客さんも少なく、私は窓口でのんびりと伝票処理をしていた。すると隣の席から、美希ちゃんがコソッと耳打ちしてきた。
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