【短】年下の彼に壁ドンされました。



「ん? 俺か?まぁ、人並みにな」


「へぇ。 どんななんですか?」


「どんなのって、どんなのもクソもないだろうよ」


「わかってないじゃないの」



口を挿んだ私に、同期は「あ?」と少し睨んでくる。



「興味ないんじゃないのかよ」


「ないよ」



でも、私も一応女だからね。


壁ドンの中にも片手ドンや両手ドン、股ドン……etc.


まぁ、色々あることくらいは知ってる。


と言っても、流行ものとかが好きな友達から聞いたことなのだけど。



「ごちそうさまでした」



そう言って、お盆を持って立ち上がる。



「じゃ、私もう行くから」


「あ、俺も行きます」



食べ終えていたらしい彼も椅子を引く。



「お先ー」


「失礼します」



私と彼がそう言うと、同期は「おー」と緩く手をあげた。

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