«過去アリ少女と訳アリ集団»
「心も体も温まるよね!俺もよく飲むよ」
「(コクコク)」
ああ…幸せだ。
なんて、まったりとした午後の心地よさを噛み締めつつも、残る仕事へのやる気とモチベーションを上げるため、グイッと一気に飲み干した。
「よっしやるぞー!!あ、侑麻!そこの資料ってもうコピーしてきていい?」
「………」
「…?侑麻…?」
「─え!?っあ、ごめ…えと、なぁに?」
「そこにおいてあるやつコピーしてきていいってきいたの!」
「あ、ああ、これねっ。うんっいいよぉ!」
「…じゃあ、コピってくるね!」
─ガラガラ、ピシャン。
後ろ手で扉を閉め、先程の出来事を思い返す。
─侑麻、なんかボケーッとしてた…?
侑麻のあんな姿、初めてみた。
異変には気付いたものの原因が分からず、今はどうにもできないと思い、取り敢えず、俺は印刷室へと向かうことにした。
─そしてその日以降、侑麻は学校に来なくなった。