«過去アリ少女と訳アリ集団»
†苦悩と想い
†枯葉said
─ガラッ!ツカツカ…バンッ!!
「今から作戦会議を始める!!全員集合しろ!!」
「……え?」
勢いよく入ってきて机ぶったたいて何を急に言い出すんだこの人は…という視線を遠慮なく都環に向けると、当たり前だが気付いた彼はギンと視線を尖らせ苛立ちを露わにした。
「それぐらい分かるだろ!!侑麻の馬鹿のことに決まってんだろーが!いい加減あいつを学校に連れてこさせるぞ」
ああ、成る程と納得した後に、やっぱり都環は侑麻の事が心配だったんだなと思い改めた。
「「で?具体的にどうするの?」」
話を聞いていた梨坂兄弟がその作戦とやらの内容を質問する。
「俺は侑麻ん家に行って直談判して説得する。ラインもメールも電話も出ねぇからもうケータイに頼れねぇしな…。直接会って話つけるしかないだろ」
「でも、とても家から出てきそうにはないけれど…」
眉をハの字にして不安げな声で沖が指摘すると、都環も同じく眉をハの字にし、腕組みをしてしまった。
「ちっ、そうなんだよ…。そこが問題なんだけど…」