鋭い雨
翔「舞亞弥、頼む」
『やだって言ってるじゃん。てかなんで私なの?お姫様に止めてもらえばいいじゃんか。なんで私なわけ?』
翔「舞亞弥に頼むしかないんだよ。あいつは…スパイだから…あいつは水龍の姫だった。だから頼む!戻ってきてくれ!」
は?スパイ?
『私ね…あなたたちのこと許せないの。私は姫だったのに信じてもらえなくて突然入ってきたやつに私の居場所とられて、もう私は生きてていいのかなって。だけど、この学校に来て、聖蝶と出会って生きててもいいんだって分かるようになったの』
翔「………。」
『だからね。あなたたちにもう興味はないの。裏切り者扱いしたやつにそんな頼みしない方がいいんじゃない?』
翔「確かに、あの時は裏切り者扱いした。だけど、今はもうみんな信じてるんだ。お前が舞亞弥がいつか戻ってきてくれるって」
『勝手に理想たてないでよ!私は!どうせあなたたちの裏切り者なの!』
はぁ…
そして走って逃げた。
あぁ…逃げちゃったよ…
逃げないって決めたのに…