禁じられた放課後


首筋から肩にかけての白いラインに唇をなぞらせて、直哉は美咲を強く抱きしめた。

カーテン越しに見える空が何かを訴えようとしても耳を傾けず、ただ一心に身を投じる。



自分の想いの行き場はここにしかない。

透き通るような肌の感覚が全身を包むたびに、直哉は全ての思考を止めた。



吐息を塞いで重なり合えば、心までも一つになれる時期はもしかしてもう過ぎてしまったのだろうか。

ただ何の言葉もないままに抱き合う二人が互いの気持ちを探ろうとしても、少なすぎる月明かりの元では何の力も発揮できないままに思いは流された。






「きれい……」



同じ空の下、神話の世界に惹かれて星を見上げる涼香がいる。

願いを抱くほどの欲も存在しない。

純粋に星を好み、
運命を……信じていた。





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