先生の手が触れる時

まずい、そう思ったときにはもう遅かった

「俺に逆らうのか……」
「ちが……」

私の腕を握る手に力が入る

「……いたっ……」
「自分の状況が分かってないようだ…」

父はそのまま、私のブラウスの前をあける

「…!」

私はまた汚されるんだ、とやけに冷静な頭がそう考える

「……っ」

冷たい父の手がお腹をなぞる

嫌でもびくりと、体がゆれる

「……あぁ……同じだ…」

父がうわ言のように呟く



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