先生の手が触れる時


優人の母親が離婚した理由を優人は知るはずもない。


私が、父親に抱かれているなんて。


母親にバレたとき、彼女は父ではなく私に向かって

『気持ち悪い』

とそう呟いた

だから、優人がここに来ることを母親は嫌がる。

「……5時になったら、お家に帰ろう?ね?お姉ちゃんが送ってあげるから」
「…………うん…」

優人の頭を撫でてあげると
優人は少しだけ嬉しそうに目を細めた




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