先生の手が触れる時

その視線は財布を探してる凪に向けられていた

その視線もまた、ただの生徒に向けられてる視線ではなかった。

この二人は…まだ思い合ってるのか?

あくまで憶測だったこの感覚が
確実に近づいたのは彼女の涙を見たとき

そして

そんな中庭にいる俺らを見ている緑川先生を見つけたとき

俺は泣きじゃくる凪の頭に手をおいて
少し沸き上がった嫌な感情を感じていた

なんだ、これは?

アイツが凪を見てると、なんで嫌な感情が渦巻く?
アイツを見てる凪の視線を見ると、なんでこんな胸が苦しくなる?

答えは、わりとすぐに出た

『そっちの方がカッコいい』

そう笑った凪を見て、気づいた

俺は…

彼女の笑顔や泣き顔やその視線も

自分に向けてほしいのか

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