【完】あたしはニセカノ。
「もーっ!!涼くんの、イジワルっ」



「俺だけ、のけものにした罰だろ。今度から、大切なことは俺に一番に言えよ」



大きな手が頭に乗って、



クシャっとされる。



「はーい。今度から、ちゃんと話すね」



「おう。ところで…もう、チャイム鳴ったかな」



どうだったかな…



ふたりの世界に入っていて、



全く気づかなかった。








「ま、いーか。授業始まってたら、サボろ」



「そんなー…」



「たまには、ふたりっきりも…いーじゃん?」



涼くんが、ニッコリと笑う。



この笑みの裏に、



今度は、どんな顔が隠れているのか……。




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