【完】あたしはニセカノ。
「スマホ貸して」



あ、え…と。



こっちが戸惑うぐらい、スムーズに番号を交換した。



「あ…ありがとうございます!」



「いえいえ。てか、俺に敬語とかやめて。同じ学年だし」



「そうだよね。三田村くんって、頼りになりそうだから、つい。むやみに連絡しないから、安心してね」



そう、涼くんの居場所を知りたいときとか、そういうときに連絡させてもらうかもです。



心の中でも敬語になってしまう。









三田村くんはクスッと笑うと、



「いつでも連絡して。全然いーよ」



そんな風に言ってもらえると、ホッとする。



きっと、あたしに気を遣ってのことなんだろうけど。



< 40 / 292 >

この作品をシェア

pagetop