【完】あたしはニセカノ。
そうだよ、絶対にわかってる。



だってあたしを見て、



何か言いたげにニヤニヤと笑っているから…。




「好き、大好きっ。タイちゃん、好きぃ」




チラッと見ると、女の子の方から強引に男の子にキスをしている。




きゃー!




目のやり場に困る!




って、見なくていいんだけど。




気にしないようにしても、どうしても気になっちゃうよ。









その甘い空気に耐えきれなくなったあたしがとった行動は……。



「や…やっぱり、いい。あたし、帰るね」



涼くんを残し、逃げるように屋上を後にした。



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