愛の裏返し
伊藤くんが帰ったら、次は金髪野郎の手当てだ。
とりあえず、全身をタオルでふき
傷口に消毒液をかけ、絆創膏を貼った。
熱を測ると38度1あった。
高熱じゃん。
私のベッドに金髪野郎を寝かせた。
氷水に浸したタオルをおでこに乗せた。
その時、金髪野郎が目を開けた。
「あ。」
金髪野郎は薄目で辺りを見渡した。
そして小声で
「ここお前ん家?」
と言った。
「そう。...............もうそんなこと気にしなくていいから寝てよ、金髪野郎!」
すると金髪野郎はハッとしたように
「まだ名前言ってなかったな。
俺、臼井 健人。お前、秋山鈴だろ。
電車の中で聞いてた。」
電車の中で聞いてたのか。
それにしても
やっと金髪野郎の名前を知ることができた。
臼井健人か.....。
頭の中に、さっき公園で臼井健人が立ちつくしていた光景がよぎった。
その時、ズキッと頭痛がした。
「うっ。」
思わず手で頭を押さえる。
その時、
【幼い頃の私が黒髪の男の子と遊んでいる】
【楽しそうにボールで遊んだり花畑に寝転んだりしている】
映像みたいなものが頭の中に映し出された。
なに、今の.....。
私の.....過去?
今の男の子は.....伊藤翔弥?
「ん?どうした?」
臼井健人の声で我に返る。
「なんでもない。」
立ち上がり
「臼井くん、ゆっくり休んで」
と言い残して、私は部屋から出た。
ソファに座り、テレビをつけた。
でも、テレビは全然頭に入ってこず
さっきの映像のことだけを考えていた。
私を育ててくれたおばさんは
「変なことも思い出すといけないから」
と言って私の過去を教えてくれなかった。
だから自力で思い出すしかなかった。
けど、今の映像は何?
今までとは違う、記憶の思い出し方だった。
私は.....伊藤翔弥と仲がよかったの?
全然わからない。
とりあえず、全身をタオルでふき
傷口に消毒液をかけ、絆創膏を貼った。
熱を測ると38度1あった。
高熱じゃん。
私のベッドに金髪野郎を寝かせた。
氷水に浸したタオルをおでこに乗せた。
その時、金髪野郎が目を開けた。
「あ。」
金髪野郎は薄目で辺りを見渡した。
そして小声で
「ここお前ん家?」
と言った。
「そう。...............もうそんなこと気にしなくていいから寝てよ、金髪野郎!」
すると金髪野郎はハッとしたように
「まだ名前言ってなかったな。
俺、臼井 健人。お前、秋山鈴だろ。
電車の中で聞いてた。」
電車の中で聞いてたのか。
それにしても
やっと金髪野郎の名前を知ることができた。
臼井健人か.....。
頭の中に、さっき公園で臼井健人が立ちつくしていた光景がよぎった。
その時、ズキッと頭痛がした。
「うっ。」
思わず手で頭を押さえる。
その時、
【幼い頃の私が黒髪の男の子と遊んでいる】
【楽しそうにボールで遊んだり花畑に寝転んだりしている】
映像みたいなものが頭の中に映し出された。
なに、今の.....。
私の.....過去?
今の男の子は.....伊藤翔弥?
「ん?どうした?」
臼井健人の声で我に返る。
「なんでもない。」
立ち上がり
「臼井くん、ゆっくり休んで」
と言い残して、私は部屋から出た。
ソファに座り、テレビをつけた。
でも、テレビは全然頭に入ってこず
さっきの映像のことだけを考えていた。
私を育ててくれたおばさんは
「変なことも思い出すといけないから」
と言って私の過去を教えてくれなかった。
だから自力で思い出すしかなかった。
けど、今の映像は何?
今までとは違う、記憶の思い出し方だった。
私は.....伊藤翔弥と仲がよかったの?
全然わからない。