幼なじみの彼と彼女
あ!

あの人影は!!



梓は慌てて家の外に出た。

隣の家の前にはちょうど門扉を開けようとしていた祥太郎の兄、拓海が何事か?という表情で梓を見ている。

「拓ちゃん、お帰り!!」

「ああ、ただいま」

祥太郎よりも柔らかい雰囲気を持っている拓海は梓を見てニッコリと笑った。

「祥ちゃん、入院してるの?」

胸が高鳴っている。

拓海は頷いて

「サーキットで転倒したんだ。
しばらくは入院すると思うけど、病院教えようか?」

その言葉に梓はウンウン、頷いた。
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