幼なじみの彼と彼女
「あ〜あ」

祥太郎はため息まじりに声を上げた。

「俺が18だったら、真由ちゃんを今すぐお嫁さんに貰うのにな」

「祥太郎!!!」

彩子の罵声が飛んだ。



これは、本心だった。

いくら彼女に梓がいるとはいえ。

もし18歳になっていれば。

梓と別れて真由を選んだと思う。

ヒドイ話かもしれないけど。

まだ中学1年の祥太郎にはそういうどこか割り切ってしまう感覚があった。

…それが。

後々大変な事に繋がるとはまだこの時、微塵も感じられないのだけれど。
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