幼なじみの彼と彼女
「まあ、お互いじっくり考えて決めような。
別の高校に行った所で別れる訳ではないから」

自分に言い聞かせるように祥太郎は梓に言った。

梓も頷く。



けれど。

祥太郎の中では。

葛藤があった。

このまま、中学を卒業してすぐにバイクに専念する方が更に一歩、世界の舞台へ近づけるはず。

自分の能力と才能。

それを伸ばすには今、ここの選択が大事な気がして。

高校に行くべきか、行かないべきか。



歩きながら祥太郎は大きくため息をついた。
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