天狗娘は幕末剣士


ギリギリと鍔迫り合いをしていると、男がニヤリと笑う。




「押し負けてるぜえ!」




「っあ!」




力一杯押され、私は後ろへ倒れてしまった。




「討ち取ったり!」




「っ!」




振り下ろされた刀を、上手く避けたつもりが一瞬遅く、右腕が少し斬られてしまった。




「次は外さんぞ……」




やばい!




そう思った時、目の前で不逞浪士が呻き声を上げた。




彼は、後ろから左胸を刀で貫かれていた。




刀を体から引き抜かれると、その不逞浪士は倒れた。




そして、その後ろには斎藤さんが立っていた。




「あ、ありがとうございます」




「立て。

 まだ終わっていないぞ」




「はい!」




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