天狗娘は幕末剣士
今の突風は、私が自分で起こしたもの。
私は、生まれながらにして風を操れる能力を持っている。
だけど、それは人に言ってはいけない、特別な秘密の力。
そして、私にはもう1つ、特別な秘密の力がある。
それは……
背中に生えている、闇のように真っ黒な2本の翼。
私は、その翼を使い空に舞い上がった。
そしてそのまま、もののけ達の前から逃げた。
「いってえ……」
「ちくしょう、また逃げやがった、あのやろう!」
「すぐに探すぞ。
まだ、そう遠くへは行ってねえはずだ」
「絶対に捕まえるぞ。
……天狗一族の生き残り、遠野杏子(とおの あんず)……!」