天狗娘は幕末剣士
「なにっ?!」
「やああっ!」
今度は私が小太刀を降り、相手へと斬りかかった。
もののけの体から血が吹き出る。
「斎藤さん、今のうちに!」
私は、斎藤さんの手を取り、屯所へと走り出した。
「っはあ、はあっ……」
無事に屯所まで帰って来た私達は、門の所で息を整えていた。
「遠野」
まだ肩で息をしている私に、斎藤さんが歩み寄る。
「お前、血が……」
「斎藤さん」
ようやく落ち着いた私は、彼の手を握り、傷が無い方の頬に当てた。
「私、生きてます」