夏バレンタイン
思った通り県立病院に車を止めた。

見上げると首が痛くなるほど高かった。
一階のホールは病院らしさを感じさせない造りだった。

アイツのお母さんは受付を済ませ、エレベーターの方へ歩いていったので、急いで追いかけた。

エレベーターを降りると、あの病院の独特の臭いがした。アイツのお母さんは緊急治療室の前の待合室に向かった。
待合室には、アイツのお父さんとアイツのお父さんのお父さんお母さん(アイツの祖父母)しかいなかった。イケメンのアイツをいつも観察している先輩さえいなかった。

アイツのお父さんが

「美奈ちゃん。ありがとね。」

とだけ言い、アイツのお母さんの方に行った。

そのあと、アイツのお父さんがアイツの事故の様子を教えてくれた。
どうやら、信号無視の車に跳ねられて頭を打ったらしい。

「今、治療をうけているところだ。」

と、最後に言うと待合室からアイツのお母さんはと一緒に出た。



時計を見ながら待っていると、アイツのお婆さんが飴をくれた。
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