甘々いじわる彼氏のヒミツ!?
恐怖で身震いしそうになり、慌てて話を変える。


「そういえば優ちゃん、どうしてここに?」


優ちゃんもまた、意地悪な彼が引っ越したすぐ後にこの街を離れた。


『優ちゃん……いかないでよぉぉ……』


『杏ちゃん、泣かないで?』


親の都合で引っ越していく優ちゃんたちとのお別れは辛くて。


幼いあたしは感情のままに泣きじゃくって優ちゃんたちを困らせてしまった。


あの日の出来事は今も悲しい記憶として残っている。


思い出すと胸が張り裂けてしまいそうになるから今の今までずっと封印してきた。
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