オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ


昼食の後に映画を見る事にした俺ら。

時間的に少し余裕があった為、

のんびりとショップを見ながら向かう事に。


行き交う女共の視線が向けられるのには慣れていても、

男共の視線が注がれる事に苛立ちが増してゆく。


秋冬物の靴がズラリと並ぶ靴屋に立ち寄り、

背の高い彼女が履いている靴を脱ごうと前屈みに。

すると、大きく開かれたブラウスの胸元に

男性スタッフの視線が向けられたのを俺は見逃さなかった。


「希和、じっとしてろ」

「へっ?」

「俺が脱がしてやるから」

「えっ、いいですよ、これくらい自分で出来ますから」

「いいからじっとしてろ」

「す、すみません////」


彼女の足下に跪き、片方を脱がせて……。

彼女は俺の肩に手を掛け、

棚から1足のショートブーツを手に取る。

すぐさまそれを受取り、彼女の足にそれを履かせた。


「どうだ?」

「ん~、ちょっと幅が大きいみたいです」


イメージしていたものより少し大きかったようだ。


その後も数足手にしては棚に戻す事を繰り返す彼女。

俺はその度にひやひやしていた。


彼女の好みは把握した。

帰ったら、早速『TAP』に作らせるとしよう。


< 164 / 456 >

この作品をシェア

pagetop