オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「じゃあ、何してたんだよ」
彼女の肩に置いた手を腰まで落とし、
強引に抱き寄せるようにして彼女を拘束する。
そして、ちょっとからかうつもりで意地悪く詰め寄ると。
「きっ………」
「き?」
「き、京夜様に………眼鏡をして貰おうと……思って……」
「でも、眼鏡を掛けてたのは希和だろ」
「そっ、そうですけど………」
「あの店員に口説かれてたんだろ?」
「ッ!……ち、違いますよっ!」
「さぁ、どうだろうな。簡単に、腰に手を回されるくらいだもんな」
「あっ、あれは不可抗力です!!」
「フッ、どうだか」
「本当ですよ!左手にはバッグを持ってたし、右手で眼鏡を持ってたので両手が塞がってたんです!!」
「それにしても、やけに近かったよな」
「ッ!……だって、鏡を覗くのに………って、えっ?もしかして、ヤキモチ妬いてるんですか?」
「はっ?!っんなワケねぇーだろ!!」
「本当ですかぁ?怪しいですねぇ~」
一発形勢逆転、危うし……俺。
照れた顔を隠すように背けると、