オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
私の腕を掴んだまま、ゆっくとベッドへ座らされた。
そんな私を見上げるように
彼は静かに私の足下に跪いた。
「別に怒ってたワケじゃない」
「えっ?」
「嫌いにもなってないし、お前に悪い所は1つも無い」
「えっ、じゃあ……」
「フッ、…………これは俺の問題だから気にするな」
「へ?…………どういう意味ですか?」
京夜様は溜息まじりに手先を滑らせる。
私の両腕を掴んでいた彼の手はゆっくりと降下して行き、
そして、私の膝の上で両手を包み込むように添えられた。
「希和がさっきの男に相談したのは理解出来る。1人じゃ解決出来ない事もあるしな」
「では、何が問題なのですか?」
「何だよ、今日はやけにしつこいな」
「当たり前じゃないですか!嫌われたくないし、京夜様の事なら何でも知りたいですから!」
「フッ」
「何がおかしいんです?」
「いや」
「今、鼻で笑ったじゃないですか!」
「フフッ」
「ほら、またっ!」
刺々しいオーラはすっかり消えて
優しい京夜様に戻ってくれたけど……。
腑に落ちない私は執拗に問う。
すると――――、