オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ
「同じだ」
「え?」
「お・な・じ。俺もお前の事が何でも知りたいし、嫌われたくない」
「ッ?!」
「さっきの男は、俺の知らないお前を知ってる」
「………っ」
「それに……」
「…………?」
彼の視線は私の胸元へ向けられた。
自然と同じ場所へ視線を向けてみるものの、
彼の言わんとする事が全く分からない。
首を傾げて彼の顔を窺うと……。
彼の指先はゆっくりと膝の上から上昇し始めた。
急に高鳴る胸。
別に胸に直接触れてる訳じゃない。
だけど、彼の指先が胸元にあるだけで心臓が暴れ出した。
何をされるのか全く予想が付かず、
無意識に身体が硬直する。
彼の指先は鎖骨辺りで停止し、
そして、再びゆっくりと降下して行った――――。
ジジジジッと乾いた音を立てながら……。
そして、再び胸元まで上昇した指先は
私の身体を覆う布地をそっと取り除く。
ほんの少しスーッとした体感を感じるが、
彼の視線が注がれるだけで再び熱を帯びてゆく。
すると――――。