オレ様専務を24時間 護衛する Ⅱ


「ご、ごめんなさい。息苦しかったですか?」


嬉し過ぎて、力を入れ過ぎちゃったかしら?

首は絞めないようにしたつもりなんだけど……。


床に跪く彼をベッド上から抱きつくと、

必然的に彼の頸・頭部を抱き締める形になってしまう。


だから、出来るだけ頸部は圧迫しないように

頭を抱えるようにしたのになぁ……。


反省も込めて項垂れ気味に彼に視線を送ると。


「息苦しいんじゃなくて………」

「………へっ?」


息苦しいのでは無い?

じゃあ、何がいけなかったの??


全く解らない私は困惑の表情で彼をじっと見つめた。


すると、スッと立ち上がった彼が

溜息まじりに隣りに腰を下ろして

顔をワザと逸らしながらボソッと呟いた。


「自分が『女』だって、自覚しろ」

「へ?」


女?

自覚?


彼は顔を逸らしたままだが、耳まで真っ赤になっている。

えっ? それって……?!

すぐさま視線を自分の胸元に落として確認。


キャアァ~~ッ!!

私、凄い事をしてしまったようだ!

無意識に彼を胸元で抱きしめちゃった!!


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