俺様魔王の甘い口づけ
「な、なに…」
「お前の血は、俺様のもの…」
ルイの牙が、私の首元にくらいつく。
鋭い痺れるような痛み。
「あっ…」
ルイの服にしがみ付く。
身体が、疼くように熱くなる。
頭が、くらくらするのは血を吸い取られているからだけじゃないはず。
鋭い痛みが走り牙が抜き取られた。
艶やかな表情を見せるルイは、とても綺麗で。
あらい息を吐く私を妖しく笑って見下ろした。
口元についた私の血をなめとると、私の首元を手で拭った。
その手についた血を舐めとる。
そんな一連の動作をくらくらする頭で見つめる。
ドクンドクンと胸を打つ鼓動がうるさい。
「お前は、俺の物だ」
低い響くような声。
私は、反抗することなんてできず、ただぼんやりとそんなルイを見ていた。