俺様魔王の甘い口づけ


「本?」

「ああ…。悪魔たちとの会合でもらってきたのだ。芽衣子も本は好きだろう」

「うん」




この世界に来て、読書くらいしかすることのなかった私はすっかり読書が好きになった。
あの図書室の本はまだまだ一掴みくらいしか読めていない。
まだまだ読みたい本はたくさんあるんだ。
ルイは、この本を私に見せるために呼んでくれたみたい。




「…痣になってしまっているな」

「え?」




本に落としていた視線をあげると、ルイの視線は私の首元に。
その視線の先を見ると、私からは見えにくいけど首元にはルイの牙が刺さった痣がポツポツトできていた。
差し込まれる時と抜かれる時、あれだけ痛みが走るんだから痣になってもおかしくないんだよね。




「別に、これくらいなんともないよ?自分じゃあまり見えないから気にならないし」

「一応、芽衣子も女なのだから。身体にこんな痣は嫌であろう?」

「…一応って…。うーん、別に、誰に見せるわけでもないし」




そりゃあ、大好きな彼氏がいたらそんな痣絶対に簡便かもしれないけど。
そんな人もいないし。

そう答えると、ルイはそっと首元の痣に触れた。


その手はとても優しく、撫でて行く。





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