業務報告はキスのあとで
「な…手島さん!痴話喧嘩なんかじゃないですから!」
「え、違うの? そりゃあ失礼」
必死で否定する私をクスクスと笑いながらそう言い、手島さんは「痴話喧嘩じゃないならどうしたの?」と付け足した
「え、ええっと……」
「新入社員の歓迎会に来ないとか言うんだケド、彼女。テッシーからもなんとか言ってやってよ」
「な!」
「はは、それ本当? 小松さん」
笑ってそう聞く手島さんに、私は黙って一度だけコクリと頷く
すると手島さんはハハハと笑った後で、平岡さんを右手の人差し指で指差した
「主催者がコイツだから心配、とか、コイツのいる歓迎会なんてお断りだ、とか?」
「え、あ…」
「あ、当たり?」
……鋭い。
あまりに的を得ている回答に私は首を縦にふることも横にふることも出来ない。
「平岡の主催した歓迎会は本当うまくいくし、楽しいよ。認めたくはないけど、コイツ人望も企画力もあるしね」
何も答えない私に、続けて口を開いた手島さんが何を話し出すかと思えば何故か平岡さんのアピール。