いいお嫁さん、やめてもいい?
「親父、いつもメールに泰海の写真添付しただけですごい嬉しがってるから。アルバムすごく喜ぶと思う」
「………でも本当はもう出来上がってる予定だったの。こんな当日の朝ギリギリまでやっててごめん」
「そんなの親父の航空チケットの手配だとか家の片付けだとか全部おまえにやらせてたから、今日まで作る時間取れなかったんだろ?……手伝えなくて悪かった」
心からすまなそうに言った後。
「本当。いつもありがとな」
法資は感謝をしてくれる。けどわたしを労ってくれた法資の方が、感情を押し込めた言葉の裏側にわたし以上に寂しさを滲ませているように聞こえた。たぶんそれはわたしの思い過ごしなんかじゃない。
今日も朝からお義父さんをおもてなしする準備に追われていて、それでなくとも最近は残業でますます帰宅が遅くなった法資と、慣れない新天地での初めての子育てでいっぱいいっぱいのわたしは生活リズムが合わなくて、最近会話どころかろくに顔も合わせていなかった。
出産前みたいに2人きりになれるのは、休日の、それもいつ目を覚ますとも分からない泰海が眠る、不確定な一瞬だけしかないのに。