最後のひとり
【4組】

なんとか教室に非常食、水、役に立ちそうなもの、保健室から運んだ毛布などを運び出すことができた。

時計の針は1日の殺し合いが終わる時間をさそうとしているところだ。


まなみ「…もう、6時だね」

綾奈「今日だけでどれだけの人が…。」

たいち「けどさ、自分の子供が帰ってこなかったら親も心配するだろ」

綾奈「そっか!そしたら私達帰れる…!」

まなみ「…でも、私数えてたよ。銃声も今日だけで6回もなってた。近所の人が通報するよ…普通。」

たいち「確かに…。」

綾奈「ちょ、ちょっとまってよ!なんで銃声がきこえてるのに外にいる人は無視するの?!」

たいち「たぶん、外でも同じような状況なんじゃねえの?」

まなみ「私もそう思う…。」

綾奈「そんな…。」


私には同じ学校にいっこ下の弟がいる。七瀬りゅうや。
りゅうやはきっと大丈夫。……。


放送《皆さん、夕方の放送です。調子はどうですか?みなさん結構順調なようですね。今日は390人中258にまで生徒人数が減りました!》

綾奈「1日でそんなに…?」

たいち「けっこー死んでんだな…。」

まなみ「…」


放送《何度も言いますが今から明日の朝8時までは休憩時間です。殺し合いをした生徒は退場です。》

放送《ちなみに、皆さんの寝床は体育館に用意ができています。ご飯も用意してあります。校舎で寝ていただいても構いませんが、夜は冷えますよ。》

放送《皆さん、お疲れ様でした。》


まなみ「体育館に行きたい。」

綾奈「で、でも!体育館は危ないと思う!」

たいち「俺もそれには反対。」

綾奈「…もしかして、弟くん?」

まなみ「…うん、ちょっと心配になっちゃって…。」

綾奈「朝8時までに出れば問題ないよね」

たいち「まあ、そうだな、飯もあるみたいだし。」

まなみ「綾奈、たいち…ありがとね。」

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