激愛
「瞳・・・・」




「・・・え?瞳ちゃん?」




つかつかと龍さんの前に来ると背の高い彼を見上げる



怒りが治まらないあたしはぎゅっと拳を握りしめると深呼吸をひとつする



するとぱんって渇いた音が溜まり場に響き渡った



龍さんは訳も分からずあたしを見つめたままで・・・



「な・・・・なん」



「ひ・・・瞳さん今、叩いた?」




一瞬の静寂の後、ざわつく溜まり場の中メンバー達の声が響く



龍さんはあたしがそんな行動を起こすとは思わなかったのか頬を押さえて立ちすくんだまま




「瞳・・・・お前」




「龍さん、教えて?あたしは龍さんの何なの?」



「何って瞳は俺の女に決まって「龍さんの女なら恋人ってことだよね?だったらなんで?」




「なんで頼ってくれないの?辛いって言わないの?あたしってそんなに頼りにならない?」




頼ってくれないことのほうがあたしは辛いよ





辛すぎるよ・・・・溢れた涙で龍さんが遠くに霞んで見えていた




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