激愛
あいつがエントランスの中に入ろうとした瞬間、数人の男達がマンションに雪崩れ込む



朱実の口を塞ぎ薬品のようなものを嗅がせた後素早く車に乗せ立ち去ったのだった




一瞬の出来事で俺たちは呆気に取られ固まったままだ



「りゅ・・・龍さん!朱実さんが!朱実さんが!」



「おい!あの車追え!急げ!それから直・・・総に連絡しろ」



「「は・・・はい!」」




俺は運転手と直にそう叫ぶと車を追った



途中何度か巻かれたがなんとか追いついたようだ




着いた場所は町外れの古いビル、あたりは雑草が生い茂りなんとも不気味な場所



車を15分ほど走らせたその場所は古いビルの周りを何台ものバイクが置かれている



ここは・・・・確か以前ゲームセンターなんかがあった場所じゃ?




そんなことを思いながら直と一緒に車を降りる



「龍さん・・・・・ここってもしかして・・・」



「直もそう思うか?ここはもしや黒陀の溜まり場じゃねえかって思うんだが違うか?」




「はい、俺も噂には聞いたことあるんっすけど・・・・」





そう思いながらゆっくり歩き古びたドアをそっと開けると俺は思わず目を見開いた

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