Miracle of the petal





目を奪われるって……このこと言うんだ。
私を見る双眼から目が離せない。






「貴女も、お花見ですか?まだ少し早いですけどね」





目を細めて笑う。
笑うと……目なくなるんだ、可愛いかも。
って、初対面の人なのに何考えてるのよ、私。





「……春が近付いてきたとはいえその格好ではまだ寒いでしょう?」





「い……えっ!?」





私がボーッとしてる間に彼は長い足で私の目の前まで来ていた。
さっきは遠くて背がわからなかったけどデカいな……。
20cmくらい差があるだろう彼を必然的に見上げる形になる。





「どうしました?」






「いえ……お、驚いただけです……」






変な声出したという羞恥で赤くなった顔を隠すように俯く。
でも、暗いし……見えてないよね?
そう思っていると頭上から聞こえてくる笑い声。
もしかして……笑われてる?





「ほら、寒いでしょう?」




「え……寒くなっ?」




前の人が羽織っていたものを脱ぐ気配を感じて顔を上げると温かなものに包まれたかと思うと力強く引き寄せられる私の体。





「ほら、体冷えてますよ」




「…………」




抱きしめられてる?誰が……誰に?
私が初対面の男の人に?






「……は、離し……っ」





胸板を押し返すけど当たり前に離れることはない。
何考えてるのこの人……!!






「……ねぇ?」





耳元で響く色っぽく男の人特有の低い声。
耳に当たる息。
仄かに香る香水の匂いとタバコの匂い。






「……は、離してっ……」






全てが私を翻弄するかのように私の正常な思考をダメにしていく。
なんか、やばい気がする……。






「一目惚れって信じますか?」







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