【完】狼様の最愛。
そんなことを思ってしまった自分に、少し嫌悪感がわく。
当分、海には行けないと思った。
「最愛。」
「アオイ、今日はここでいいよ。」
バスを下りて、心配そうに私の顔を覗き込むアオイに言った。
いつもアオイは夕方になると、私を家の前まで送り届けてくれるけど
今は、一人になりたい……。
アオイの瞳の蒼が、不安そうに揺れている。
「またね、アオイ。」
微笑んだつもり。
でも、本当に笑えてるのか
もしかしたら、笑えてないかも。
そんなことを考えながら、私は、立ち尽くすアオイに背を向けた。