【完】狼様の最愛。
「河鳥さん……。」
私を大声で呼んだのは、正門の前に立つ河鳥さんだった。
「まだ残ってたの?」
「う、うん……。少し考えことしてて……。」
そういう河鳥さんは、なんで残ってたの?
そう聞く前に、彼女は答えてくれた。
「あたしは山添さんを待ってたの。」
「私を……?」
「うん!」
「友達になれないかなーって。」
とも、だち……?
言われた言葉に、私は眼を丸くした。
そんなことを言われたのは、実に何年ぶりか。
きっと、私が動物と話せることが知れ渡ってから、初めて。