先輩でも妬くんですね。
そのまま先輩は私の耳で囁いた。
「今、そんなこと言われたら甘えたくなっちゃうでしょ。
だから…今は甘やかさないで?」
「ん…。」
耳元で、しかもなんかいつもより声が低かったからか、胸がドキドキして収まらなかった。
『キーンコーンカーンコーン…』
「「…あっ。」」
あらまー。授業遅刻だ〜…。
私は先輩の腕からすり抜けた。
「授業行きますね!
っていっても、怒られちゃうけど。」
「ごめんな、俺が引き止めたから…」
「いいんですよ!では、また明日!」
そう行って、私は教室までダッシュすべく、扉に手をかけ廊下に出た。