先輩でも妬くんですね。



私と松山のやりとりを見て、先輩は言った。



「2人とも頑張ってな!」


「「ありがとうございます!」」




そう答えて、私たちは衣装に着替えに行った。








「………………おい。」



「なに?松山ちゃん。」



着替え終わった松山が言う。


私はウィッグを被り、鏡と格闘中。



「…俺はこれからこの格好で走るのか?」



「大丈夫だって。
みんな、どんな松山でも受け入れてくれるよ!



…………ふふっ」




「最後笑った!笑っただろーがお前!
絶対大丈夫じゃないやつじゃん!」




自分の運を恨むんだね、松山。


これなら松山があのバーゲンセール…もとい衣装選びに3年の女子と参加すればよかったのに。




< 36 / 65 >

この作品をシェア

pagetop