蒼風

幹部見習い

と、いうわけで‥。


何故か玄関に隊士はみんな集合しまして。


紹介されてます。


「えー。新しく入隊した雪野空丸だ。空丸は幹部見習いとなる。皆の衆、仲良くするように。」


副長さんに紹介されました。


あたしも自己紹介しなきゃだよね?



『雪野空丸です。よろしくお願いします。』


余計なことを言わないように簡単に終わらせた。


が、やはりあたしの役職が気にくわない人がいるらしく‥。


「入隊したばかりの奴に幹部見習いなんてさせていいのかよ。」


「あんな細くて戦えるのか。」


悪口がぼそぼそと聞こえる。


なんて失礼なと言いたいけど、まぁ怪しまれるのは仕方ない。


するとそれが聞こえたらしい総司が


「ふーん。不満があるんだ。でも、空丸の腕前は僕らがちゃんと手合わせして確認済みだよ?なんなら空丸と手合わせしてみる?」


と、みんなを一瞬で黙らせた。


「そんな風に人のこと悪く言うくらいなら、剣の腕前でもあげたら?」


誰も反論する者はいなかった。


かばってくれたのかなって思うと嬉しいけど‥


やりすぎじゃ‥。


でも、嬉しかったよ。


ありがとう総司。
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