私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中

揺れるその人物に、ピントが合った瞬間、はっと息を飲んだ。


「……せ、んせい。」


「久しぶりだな。」


なに食わぬ顔で、微笑んで自然な動作で隣に座ってくる先生に、どくん、どくんと心臓の動きが速くなって、
嫌な汗が背中に流れる。


ーー何でこんな所にいるの。


「もしかして、夏織ちゃんって
間宮の教え子!?」


「あぁ、そうだけど?」


「夏織ちゃんって高校生の時
どんな子だったの?」


「ーー悪い子だった。」


…………っっ。


意外と不良なんだ、なんて笑う皆。

笑えない、こんな状況
笑えるわけ無い。

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