私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


手が震えて、上手く呼吸ができない。


「花房さん、大丈夫?」


顔を覗き込んでくる先生からの視線に
逃げるように下を向く。

こっち見ないで、お願いだから。


「ちょっと調子悪いみたいだから
花房さんと外出てくるわ。」


「え、大丈夫?間宮たのんだぞー!」


ぐん、と腕をひっぱられて先生に外に連れ出された私は、パニックになりそうだった。


「さ、わらないでっ」


そう言って、なんとか腕を振り払おうともがいても。


「逃げんなよ。」


男の力には敵わず、人気のない
店の裏に連れてこられてしまった。
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