桜の花びらは美しく、儚く、散っていく。
キーンコーンカーンコーン


授業が終わり、みんなそれぞれに帰る準備をしている。

私も帰って寝よ……。

今日は1日中、逢瀬朔夜のことで質問攻めにあった。

あくびをしながら教室を出る。


その時、

「さーくらちゃーん!」

聞いたことがある声が聞こえた。

……誰だっけ?

後ろを振り向くと、可愛い顔をした男の子が私に手を振っている。

………………蓮斗?

私が気づくと同時に、周りの女子達がキャーキャー騒ぎだした。

「「蓮斗くーん♡♡」」

「「きゃー!可愛いー♡」」

蓮斗がにこっと笑って女子達に手を振ると、悲鳴はますます大きくなる。

……今、凄い作り笑いしてる。

女子達はそれに気づかないのか、まだキャーキャー騒いでいる。

蓮斗はその中を通って目の前まで来ると、

「行こ!」

そう言って、私の手を取った。
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