至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
-37-
本当に息をしていたのだろうかと思えるくらい、それからのあたしは何をしていたかよく思い出せない。


「……もしもし……」


あまりに放心しすぎて時間の経過なんて分からなくて。


それでも思いったったまま電話を掛けた相手は、深夜にも関わらずすぐに応答してくれた。



『…………優月、か?』


電話越しに聞く声は、なんだかとても懐かしい感じがした。


……ついのこ間会ったばっかりなのに。



「……ごめん……壱冴……こんな夜中に」


あたしが電話を掛けたのは壱冴で。


ここでようやく部屋に掛けられた時計を見ると、夜中の2時を回っていたことに気づく。
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