至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「流川、テメエッ……」


壱冴は傷を負いながらも、まだ倒れるまでには及ばないらしく。


「騙したのかよっ!!!」


少し上がった息で、テルさんを睨みつける。




壱冴とグルになったフリをして。


……騙されていたのは、壱冴だったんだ。





「俺の19年間を甘く見るな」



……テルさん……。


迷いのない、堂々としたテルさんのその姿に、涙が溢れた。




やっぱり、テルさんは凌牙を裏切ってなんかなかった。


油断させておいて、最終的にはこうすることを前提に、壱冴の味方を装っていただけだったんだ。
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